らきと葉月王子と牛乳。

夜遅くに友達とチャットをしてる最中に急激にお腹が空きました。
(ちょうどその時の話題がまた食べ物の話だったし…。(泣))
でも夜中に物を食べるという事は普段はしないのでこの日も抵抗があり、
「ゼラチンと水で腹をふくれさせよう。」
と冷蔵庫から水を取り出す管理人。

牛 乳 を こ ぼ し た ぁ ぁ ぁ ぁ っ !

真夜中に冷蔵庫の前で牛乳を拭く管理人…。
拭いても拭いても片付かない牛乳。
次第に現実逃避。

あ〜、こんな時に猫がいたらなぁ。
猫にめっちゃ舐めさせれば良いんじゃね?
あ、そうだ。
野良猫がよくおるよな、ココら辺。
そいつらを捕まえて…。
何匹おったら足りるやろ?
3匹…。
いやいや、こんだけの量だったらもっといた方が早く片付くな…。
7匹…?
あ、それ位ならOKじゃね?
でも7匹の猫を捕まえるのめんどくせぇなぁ。
かつお節をちらつかせて家の中におびき寄せる?
あ、そーいやぁかつお節、この前おかんにめっちゃ貰ったなぁ。
何の料理に使うか…。
オクラがあるからオクラにまぶして…。


そんな現実逃避。
次の日、日記にこの事を書いた所、ココでもリンクさせて頂いている香月 美夜様からコメントを頂き、そのレスで
「このネタでSS書いてっ!」
と無茶ぶりをした所、見事に書いてくれました。
やっほぃっ!


*牛乳の後始末/作・香月 美夜様*

「きゃーっ!!珪くん!?何してるの!?」
「・・・考えてる・・・」
「何を!?」
「・・・・・・コレ、どうしようかな・・・と。・・・・・・」

葉月が指差す先には白い水溜りができている。
床にゆるゆると広がっていく白い液体からは特有のにおいがしている。
白いので見難いが、どうやら冷蔵庫にもその飛沫が飛び散っているようだ。

その白いものは牛乳。
乾けば乾くほど臭くなる牛乳。
床に染みこめば、しばらく床から臭いがするという恐ろしい牛乳。
おいしいけれど、栄養あるけど、こぼした時は最悪的なものになる牛乳。

「考えないで片付けなきゃっ!!」
「・・・・・・そうか」

ぼんやりとしている葉月を放っておいて、らきは雑巾を取りに走った。
牛乳をそのままにしておいたら大変なことになるのだ。
こうなったら、らきが急ぐしかない。

らきが雑巾を持って戻ると、そこにはまだ葉月が立っていた。
二つの雑巾を手に二刀流ならぬ、二雑巾流でらきは床を拭き始める。
あっという間に雑巾は牛乳でびしょびしょだ。

「・・・なぁ、らき」
「なぁに?」
「・・・・・・いいこと、考えた」
「いいこと?」

らきは手を止めて、葉月を見上げた。
ひどく楽しそうに葉月が微笑む。

「・・・猫」
「・・・・・・・・・・・・ネコ?」
「そう、猫に嘗めさせればいい」
「この牛乳を?」
「多分7匹くらいいれば、足りる」

らきは眉を寄せた。
猫を7匹ここに連れてくる方が大変なのではないだろうか。
それとも、猫と仲の良い葉月なら簡単に呼べるのだろうか。

「・・・どうやって連れてくるの?」
「かつお節をここにふりかけて、おびき寄せる」
「あ、そういえばかつお節、この前いっぱいもらってたよね。せっかくだからお料理にも使って・・・・・・」
「・・・・・・いいな、それ」
「でしょ?・・・・・・って、それどころじゃなーい!早く拭かなきゃっ!」

葉月と一緒に妄想に耽っていても一向に牛乳は片付かない。
むしろ、染みこんでいって、臭いがだんだんきつくなってきている気がする。

「・・・・・・拭く?どうして?」
「どうしてって、牛乳は乾くと臭くなるんだよ」
「・・・・・・オレの足も、か?」
「お風呂場、直行ー!!」
「・・・・・・わかった」

ひぃひぃしながらやっとで拭き終わったらきは達成感にホッと一息吐く。
雑巾を片付けようとしたらきの目に入ったもの。
それは白い足跡。
牛乳の足跡が風呂場まで点々と続いていた。

らきの掃除はまだ続く。



こんなすてきんぐなSSが♪
管理人のうっかりもたまには役に立つもんです。(笑)
充分萌え補充出来ました☆
絵はこのSSを頂いてから描いたものです。

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